介護保険制度は「平成22年版保健師助産師看護師国家試験出題基準」においても中項目として挙げられており、きちんと理解しておかなければならないものです。今年4月と5月、介護保険制度に関して改正/改定が行われており、注意が必要です。 まず、今年4月に介護報酬の改定(平成21年度介護報酬改定)、要介護認定制度の見直しなどが行われました。介護報酬(単位)そのものの改定は、告示によって行います。具体的には、今年3月3日に「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準の一部を改正する件」(厚生労働省告示46号)、「指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の一部を改正する件」(厚生労働省告示第47号)ほかを告示することにより、介護報酬改定の内容を公布し、4月1日から適用(施行)したのです。ちなみに、介護報酬は全体として3%の引き上げになっていますが、この改定率自体は昨年10月末に政府が決めています。 要介護認定制度の見直しについては、3月31日に「要介護認定等基準時間の推計の方法の一部を改正する件」(厚生労働省告示189号)を告示し、4月1日から適用(施行)しています。これは、調査員による主観によって認定調査にバラツキが生じるのを防ぐことが大きな狙いです。 また、5月1日に「介護保険法及び老人福祉法の一部を改正する法律」(平成20年5月28日公布)が、施行されました。これは、介護保険法の一部改正、老人福祉法の一部改正からなるもので、特に「介護保険法の一部改正」のほうを理解しておく必要があります。 今回の介護保険法の一部改正は、一昨年発覚したいわゆる“コムスン事件”を教訓として行われたもので、介護サービス事業者の不正の再発を防ぐことが大きな狙いです。そのポイントは次のとおりです。(1)介護サービス事業者の法令遵守を徹底するため、介護サービス事業者に対し、業務管理体制の整備を義務づけた。 (2)組織的な不正行為の有無を確認するため、厚生労働大臣、都道府県知事、市町村長に対し、介護サービス事業者の本部・関係事業所などに対する立入検査権を創設した。 (3)不正事業者の処分逃れを防止するために、事業の休廃止の届け出は、事後届け出制から事前届け出制に改めた。 (4)介護サービス事業者が事業を廃止しても、利用者のサービスを確保するために、事業を休止・廃止しようとする事業者に対して、他の介護サービス事業者との連絡調整など義務づけた。 |