平成24年度診療報酬改定で「看護」はどう変わるか?

医療ジャーナリスト/牧 潤二

診療報酬改定の答申をした中央社会保険医療協議会(2012年2月10日) 診療報酬改定の答申をした中央社会保険医療協議会(2012年2月10日)
平成24年度の診療報酬改定は、政府の社会保障・税一体改革成案に基づく平成37(2025)年度の医療と介護のあるべき姿への第一歩、と位置づけられた。また、介護報酬改定と同時になったため、医療と介護の連携が重視された。その一環として、在宅医療における訪問看護の役割、チーム医療における看護師等の役割が、診療報酬上で評価されている。まさに、それらは今後の看護/看護職のあり方、方向を示すものといえる。

1チーム医療

チーム医療の評価で新たな診療報酬

平成24年度診療報酬改定では、(1)急性期医療などの適切な提供のために、病院勤務医ほか医療従事者の負担軽減、(2)医療と介護の役割分担の明確化と連携体制の強化、在宅医療等の充実――という2つの重点課題が掲げられた。そのために、(1)ではチーム医療の促進、(2)では訪問看護の充実という施策が打ち出されるともに、診療報酬の新設や改定がなされた。
(表1参照)
まず、チーム医療に関する新たな診療報酬について見ておこう。その代表的なものとして、(1)精神科リエゾンチーム加算、(2)外来緩和ケア管理料、(3)糖尿病透析予防指導管理料などがある。

表1 平成24年度診療報酬改定

チームで精神科リエゾン

精神科リエゾンチーム加算(200点、週1回)は、一般病棟においてせん妄、抑うつといった精神科医療のニーズが高まっていることを踏まえて、精神科専門医療が必要な者を早期に発見し、精神科専門医療を提供することなどを目的に、チームによる精神科リエゾンを評価するものである。このチームは、精神科医も含めて3名(以上)で構成しなければならない。うち1名が、精神科等の経験が5年以上あり、所定の研修を修了した専任の常勤の看護師。また、その看護師に求められる「所定の研修」について、厚生労働省保険局では(1)日本看護協会認定看護師教育課程「認知症看護」の研修、(2)日本看護協会が認定している看護系大学院の「老人看護」および「精神看護」の専門看護師教育課程、(3)日本精神科看護技術協会が認定している精神科認定看護師――のいずれか、としている。

チームによる緩和ケアを外来で

外来緩和ケア管理料(300点、月1回)は、疼痛の緩和のために医療用麻薬を投与しているがん患者に対して、外来において専従の緩和ケアチームが診療を行うことを評価するものである。このチームは、常勤医師(身体症状、精神症状の緩和を担当)を含む4名で構成する。うち1名が常勤看護師で、その要件は5年以上悪性腫瘍患者の看護に従事した経験があり、緩和ケア病棟等における研修を修了している、というもの。また、その「研修」について、厚生労働省保険局では(1)日本看護協会認定看護師教育課程「緩和ケア」、「がん性疼痛看護」、「がん化学療法看護」、「乳がん看護」、「がん放射線療法看護」の研修、(2)日本看護協会が認定している看護系大学院の「がん看護」の専門看護師教育課程――のいずれか、としている。

透析への移行をチームで予防

糖尿病透析予防指導管理料(350点、月1回)は、糖尿病性腎症から透析に移行するのを予防するため、外来で、糖尿病患者に対して透析予防診療チームが指導・管理を行うことを評価したもの。このチームは、専任の医師を含む3名で構成する。うち1名が専任の看護師(または保健師)で、糖尿病および糖尿病性腎症の予防指導に従事した経験を2年以上あり、この間に糖尿病患者の療養指導を通算1,000時間以上行い、適切な研修を修了した者、という基準が設けられている。また、その「適切な研修」について、厚生労働省保険局では(1)日本看護協会認定看護師教育課程「糖尿病看護」「透析看護」の研修、(2)日本看護協会が認定している看護系大学院の「慢性疾患看護」の専門看護師教育課程、(3)日本糖尿病療養指導士認定機構が認定している糖尿病療養指導士の受講者用講習会――のいずれか、としている。

※看護師・看護学生のための就職・転職応援ブックcheer!2013新春号より転載

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