★保健師のお仕事紹介#1

お仕事研究

保健師は、人々が健康的に生活できるように病気やケガを予防する仕事です。どこでどのように働くのか、仕事のメリットや適性なども紹介します。

保健師はどのような仕事ですか

保健師は、地域の人々が健康的に生活できるように、保健指導や健康相談などを通して地域住民をサポートする仕事です。看護師がおもに病気やケガの「治療」をサポートするのに対して、保健師はおもに病気やケガの「予防」にあたります。

また、保健師には地域の保健所や市役所で働く「行政保健師」、企業の健康相談部で働く「産業保健師」、小中学校などで働く「学校保健師」などがあります。

看護師と保健師の違いは

看護師の役割は、病気やケガをした人の治療に携わることです。病気やケガに対するケアだけでなく、患者やその家族に対する精神的なケアも行います。介護施設などでは、日常生活の援助や健康管理も行います。

これに対して、保健師の役割は病気やケガを未然に防ぐための「予防」や、「プライマリーヘルスケア」と呼ばれる健康活動に携わることです。保健師が働く地域の住民、企業の社員、学校の児童生徒が病気にならないように、予防のための施策を実施し、健康維持や増進のための活動をすることが、保健師の主要な仕事です。

保健師はどこで働くのですか

保健師は職場によって仕事内容が大きく変わります。

【行政保健師】

自治体の保健所や保健センターで働く保健師を、行政保健師といいます。地方自治体で働く保健師は「地方公務員」、国の機関で働く保健師は「国家公務員」になります。どちらも公務員にあたるため、公務員試験を突破する必要があります。母子保健活動や生活習慣病予防活動など、地域住民の健康増進のためのサポートや、感染症への対応などがおもな仕事です。

【産業保健師】

企業の従業員として勤務して、社員の健康管理や適正な労働環境の管理を行う保健師を産業保健師といいます。2015年にストレスチェックの実施が義務化され、このストレスチェックの実施や結果に基づいた保健指導、環境整備も産業保健師の役割です。

【学校保健師】

学校の児童・生徒・学生や教職員の健康管理を行う保健師を学校保健師といいます。大学や専門学校、小中高校がおもな職場です。病気予防や健康増進のための活動のほか、校内で病気やケガを発症した人の応急処置も行います。

なお、保健室の先生は「養護教諭」であり、保健師である必要はありません。保健室の先生として働きたい場合は、養護教諭の免許を取得する必要があります。

保健師の仕事内容は

保健師の多くは、自治体の保健所や保健センターに勤務しています。保健所と保健センターでは、仕事内容に違いがあります。

保健所は、都道府県、政令指定都市、中核都市などに設置されています。そこには医師や保健師をはじめ多数の医療専門職が配置されて、精神保健、難病対策、感染症対策など、地域保健の重要な施策を行っています。

  [保健所のおもな仕事内容]

  ・難病患者や障がい者への相談支援

  ・感染症や依存症に関する相談支援

  ・自治体への情報提供や相談支援

一方、市区町村には保健センターが設置されています。そこには保健師、看護師、栄養士などが配置されて、母子保健や老人保健など地域住民の健康づくりを支援しています。

  [保健センターのおもな仕事内容]

  ・健康診断や健康に関する相談支援

  ・母子手帳の交付

  ・各種健診(乳幼児健診、がん検診など)

保健師になるには

保健師になるためには、看護師国家試験と保健師国家試験の両方に合格することが必要です。どちらの国家試験も、合格率は90%前後で比較的高い水準です。

資格を取得するためには、4年制大学の看護学部あるいは4年制の看護専門学校などで保健師の受験資格に必要な科目を履修して、看護師国家試験と保健師国家試験を同時に受験するのが最短ルートです。看護師国家試験に合格してから、保健師の養成学校で学んで保健師国家試験を受験するルートもあります。

保健師として働くことのメリット

保健師の役割は、多くの人の病気やケガを未然に防ぐことです。社会貢献性の高い仕事ができることは、働くモチベーションにつながります。また、行政機関や一般企業、学校など働き方の選択肢が広く、それぞれの業務内容には特徴があります。高齢者の健康維持や母子保健、働く人のメンタルヘルスや若い世代の健康管理など、自分のやりたい仕事やキャリアアップの希望が叶う選択ができることも、保健師の仕事の魅力です。さらに、基本的に日勤のみの業務で、看護師のような夜勤はなく、残業も少なめです。ワークライフバランスをとりやすいことも、保健師として働くことのメリットです。

保健師に向いているタイプは

保健師は、赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代の方に関わる仕事です。相談者やその家族とうまくコミュニケーションをとりながら、ちょっとした変化にも気づける能力が必要になります。相談者の不安を受け止めて、相手の目線に立って話ができる人は、保健師の仕事に向いています。おだやかな雰囲気で、相談者が「しっかり聞いてくれそう」という気持ちになれるように、心がけることが大切です。

新卒で保健師になり当初は不安だらけでしたが、充実した研修と周囲のサポートに支えられて、仕事のやりがいを実感できるようになりました。・・・続きを読む

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