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奨学金制度とは、経済的な理由で就学が困難な学生に対し、金銭の貸与(たいよ)を行う制度のことです。給付対象者は、成績など、さまざまな条件で審査を行ったうえで決定します。「貸与」とされている奨学金の場合、卒業後の返済は必須となります。「奨学金があるのは知っているけれど、自分には関係なさそう……」、これまでそう思ってきた方も多いのではないでしょうか。しかし、さまざまな奨学金制度を見比べてみると、実は看護学生は、奨学金制度にとても恵まれていることがわかってくると思います。
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奨学金のなかには、看護学生だけを対象とするものもあります。例えば都道府県の看護師等修学資金貸与事業は、同事業を運営する都道府県内の看護学校等に通い、卒後もその都道府県内で働きたい方を対象にしたものです。
また、病院・病院グループによる奨学金制度も、卒後、同病院で働くことを条件に、返済の一部または全額が免除されるものがほとんどです。さらに、ほかの奨学金制度と併用することもできるので、看護学生にとってメリットの大きい制度といえるでしょう。いずれも自身の卒業後のプランと照らし合わせて、賢く活用していきましょう!
- ●返済の免除がある
- ●勤務地など、就職先を柔軟に選べる
- 独立行政法人日本学生支援機構の奨学金
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- ●看護学生に限らない、日本最大規模の公的な奨学金制度。
- ●学力や家計面などで選考が行われる。
- ●無利息の「第一種」と利息有りの「第二種」があるが、返済は必須。
- 都道府県・市町村の看護師等修学資金貸与事業
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- ●都道府県・市町村が運営する奨学金制度(実施していないところもある)。
- ●卒後、その都道府県・市町村内の指定の医療機関*で、一定期間働くことで返済が免除される。
*病床200床未満の病院や精神病床が80%以上の病院、重症心身障害児施設など(実施主体により異なる)。
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- ●金額や条件などは実施主体によるが、卒後、その病院・病院グループで働くことで、一部または全額の返済が免除されることが多い。
- ●奨学金制度のある病院はたくさんあり、全国展開しているグループもあるので就職先も選べる。
- ●就職先が決まるので、在学中はしっ かり勉強に打ち込める。
- ●ほかの奨学金制度と併せて使うことができる。
※このほかに、個人や企業による奨学金もある。また、学校独自の奨学金制度は、学校の母体病院が運営していることが多い。