私が入職を決めた理由は、当院が東近江地域における中核病院であることにあります。さまざまな疾患に悩む方々に高度な医療を提供し、救命救急、災害、周産期母子医療、地域医療の拠点病院である当院では、さまざまな患者様やそのご家族様と関わることができ、看護師としての知識や経験を積むことができると考えたからです。
実際に、急性期病院である当院では、年間に何人もの症例や患者様に接することができ、同じ疾患でも症状の程度が異なる患者様もおられ、看護師としてのアセスメント力も日々研鑽できます。そうした患者様との関わりのなかで、三側面から患者様を捉え、どう導いていくのか、考える力を養うことができます。
公立病院であれば、基本的にはその地域の中核を担うことが多く、診療科が多岐にわたり、高度な医療が提供されるであろうと考え、公立病院を第一選択としました。
その理由は、新卒で入職しさなざななことを吸収できる時期に、なるべく多くの患者様に関わりたいと考えたからです。
また、公立病院は安易に景気の影響を受けないため、民間企業のような、職場の倒産や人員整理のリスクなども少ないです。安定した環境があれば、看護へ全力を注いで向き合うことができると考えました。
自分の看護を見つけたい気持ちも、自身の生活の基盤がしっかりしていなければ、次第に気持ちも薄れてしまいます。公務員として安定した福利厚生は、自分自身の成長を助ける大きな基盤となります。
【最終学年の前年】
■2〜3月
病院調べ
【最終学年】
■4〜6月
病院説明会に参加
苦い経験は山のようにあり、それは3年目の今でも忘れることのないことばかりです。
入職して1ヶ月、先輩に代わって女性患者をCT室へお連れしました。その方は白血病を患い、抗がん剤治療をされていましたが、余命いくばくもない状況でした。検査に向かう道中、車椅子を押す私に、患者様は嘔気を訴えながら「私は薬に殺される」とつぶやかれました。なんと返答すればよいかわからず、沈黙になりました。このような場面で何を言うべきか、言わざるべきか、学校では学べませんでした。
悩む私に、何が正解かを考え続けることが看護だと先輩は私に教えてくれました。こうした患者様との出会いは、私に苦い思い出を残しつつも、看護師として成長するための宿題を与えてくれています。
臨床で活かすことができるよう、タイムリーな研修を受けることができるので、学びと経験がリンクしやすいようにカリキュラムが組まれています。
また、1年目には新人教育責任者が年間を通して関わってくれるため、病棟での困りごとや自身の悩みを気軽に相談することができます。
また最大の特長は、ローテーション研修があることです。自分のことで精一杯である1年目、なかなか、病院全体や他部署のことまで把握できない状況があります。ローテーション研修では関連のある他部署へ1日研修を受けに行くことができます。オペ室や外来などの実際を知ることで、継続した看護の一部分を担っていることへの意識が高まり、流れのなかでの看護を提供することの重要性を学ぶことができます。
■4月
☆入職☆
4月前半:看護倫理T-@/個人情報保護/検体の取扱い/社会人研修/看護記録T-@/報連相/看護技術演習/電子カルテ操作
4月後半:消火・防災設備/感染管理T-@/薬剤/情報収集・タイムスケジュール/災害拠点病院の役割/夜勤の心構え
■5月
糖尿病看護/摂食・嚥下障害看護/皮膚・排泄ケア/体位変換・トランスファー
■6月
BLS/輸血管理/輸液・シリンジポンプの取扱い/リフレクション/メンタルヘルスT-@
■7月
感染管理T-A/フィジカルアセスメント/心電図
■8月
退院支援/看護記録T-A
■9月
リフレッシュ/メンタルヘルスT-A/フォローアップ
■10月
医療安全T-A/看護記録T-B
■11月
看護倫理/高齢者認知症看護
■12月
多重課題シミュレーション
■1月
がん化学療法看護/看取り
■2月
挿管介助/人工呼吸器装着中の看護
■3月
1年間の振り返り
〒523-0082 滋賀県 近江八幡市土田町1379番地