

学生のときに障害のある方のグループホームでアルバイトをした経験から、看護師になっても、障害のある方の生活を支えるような仕事がしたいという思いがありました。
そのときに、看護学校の先生から今の職場の存在を教えていただき、施設を見学に行った際、重い障害を抱えた利用者さんが楽しく安全に生活を送れるように、いろいろな工夫をされている話を聞かせていただきました。話を聞き、自分もそのような関わりがしたいと思ったのが一番の理由です。
また、時間をかけて利用者さんの個別性を理解していく必要があるため、入職後のオリエンテーションも時間をかけて丁寧に行ってくださると説明を受け、それも入職を決める理由になりました。
まず私は、学生の頃から時間をかけてじっくり対象と関わっていきたいという思いがありました。そのため、患者の入れ替わりが激しい急性期病棟ではなく、数年〜数10年という長い期間をかけて対象と関わっていける長期入院・長期入所の病院や施設を中心に就職先を探しました。
そのなかで、医療的な知識や手技を身につけたいという思いもあり、研修やオリエンテーション等の教育体制が整っているかという点を重視しました。また、病院見学に行った際の病棟の雰囲気も重視しました。
【最終学年】
■4月
インターネットでの情報収集
■5月
インターネットでの情報収集
■8月
病院見学
■9月
びわこ学園 就職面接
私の学んでいた学校では、重症心身障害児者施設での実習はなかったため、重症心身障害をもつ対象との関わりは就職してからが初めてで、意思表示がわかりづらい利用者さんの思いを汲み取ることが難しく苦労しました。
しかし、関わりや研修を通して、利用者さんは何をしているときが心地よいのか、何が不快なのかを知り、脈拍や呼吸数の変化や力の入り方なども一つの意思表出であることを学びました。
そして、次第に利用者さんの思いを汲み取れるようになり、私が関わっているときに利用者さんが笑うことが増えたのが、嬉しかったです。
私の働く施設では、看護学校で詳しく教わらない重症心身障害児者を対象に看護を行うため、他施設より研修が多く、重症心身障害児者看護における基礎的な部分から実践的な部分まで、詳しく研修で教えてくださる、というのが特長の一つです。
また、座学だけでなく体験を通した研修が多いことも特長で、例えば、介護用リフトの研修では実際に使ってみたり、使われる側を体験したりしました。そのような体験的な研修があることで、学生時代に経験したことのない手技でもイメージしやすくなり、病棟での実践時に役立ちました。
また、介護用リフトで実際に持ち上げられたりという体験などは、意思表示が難しい対象の視点に立ち、対象の思いを考えるという点でも役に立ちました。
■4月
☆入職☆
組織における役割・・・歴史と展望、職員の心構え、虐待防止、地域支援・看護、医療安全、感染対策
看護技術・知識・・・環境整備、食事介助、経管栄養、排泄介助、移乗・移送、清潔ケア(入浴介助・清拭・口腔ケア)
呼吸管理・排痰ケア、与薬、フィジカルアセスメント、ポジショニング
■5月
組織における役割・・・サービス等利用計画、重症児施設における支援、個別支援プログラム
看護技術・知識・・・人工呼吸器、生理検査、看護記録、メンタルサポート@
■6月
組織における役割・・・障害者の人権、虐待防止法、救急法、ストレスマネジメント
看護技術・知識・・・摂食嚥下、膀胱留置カテーテル・導尿、排痰ケア・呼吸介助、薬剤知識、てんかん、運動療法
■7月
看護技術・知識・・・救急学習会、放射線検査・透視下での介助
■8月
看護技術・知識・・・筋肉注射、中心静脈栄養、メンバーシップ
■9月
組織における役割・・・重症心身障害児者の理解と援助(発達・医学的視点から)、重症心身障害児者の介助の基本
看護技術・知識・・・血液ガス、酸塩基平衡、メンタルサポートA
■11月
看護技術・知識・・・救急学習会、利用者の語り(言語的コミュニケーションが可能な利用者さんから話を聴く)
■12月
看護技術・知識・・・検査画像の見方
■1月
看護技術・知識・・・地域看護
■3月
看護技術・知識・・・看護の語り、メンタルサポートB

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