島田療育センター病院研究文化放送ナースナビ[看護学生の就活サイト]

～病院レポート2023年度～

利用者さんの人生に寄り添えることが重症心身障害児者看護の魅力

社会福祉法人日本心身障害児協会
島田療育センター

2021 年入職　1 病棟( 脳性麻痺、知的障害、てんかん)
上村愛美さん

大学で介護を学ぶ中で看護の知識を習得するため看護師の道へ

大学の社会福祉学部で社会福祉士と介護福祉士の資格を取得しましたが、介護を学ぶなかで、疾患を抱えている患者さんが多いことを知り、医療や看護の知識があれば対象者の理解が深まると思い、東京都立北多摩看護専門学校に進学し、看護師を目指しました。
実習病院では業務に追われることが大半だったため、当センターに来て個々の利用者さんとかかわれることに魅力を感じ、ここで働きたいという思いに至りました。
新卒で専門の施設で働くことに不安もありましたが、療育領域を目指す方との情報交換や、実習の際にどのスタッフからも丁寧な指導を受けられ不安が軽減されたことも決め手となりました。

利用者さんとのコミュニケーションで穏やかな表情を感じることが喜びに

入職後配属された1病棟では、高校生から50代までの幅広い年齢層で脳性麻痺、知的障害、てんかんなどの疾患の方をケアしています。日々の業務は健康観察、経管栄養などの医療的処置、入浴介助、排泄ケアなどの生活面をサポートしています。現場では疾患により変形のある方への援助や、意思疎通が難しい方に対しては、表情の変化を読み取る観察力が求められます。日常業務が終わると利用者さんと本を読んだり、マッサージを行うなど、利用者さんとじっくりかかわっています。
看護を行う上で心掛けていることは、観察を行う際には必ず名前を呼んで挨拶することです。表情を見て声掛けを行うことで、目線を合わせてくれたり、名前を呼んでくれることもあります。緊張している利用者さんにマッサージなどを行った結果、ホとして穏やかな表情が見られるときに喜びを感じます。

新卒者でも看護の基本を学べ専門性を高められる研修も充実

当センターでは、新卒者に対しての看護の基礎を学べる研修も充実しており、経管栄養や採血などの研修の場も設けてもらえたので安心して成長できました。療育部の研修は、療育士と一緒に学ぶことで、生活面の理解を深められました。
現場ではプリセプターや病棟の先輩からの指導をはじめ、病棟全体でサポートを受けられました。2年次以降もケーススタディや看護研究など、キャリアに応じた教育環境が整っているので、重症心身障害児者看護の専門性も高められます。
新卒の場合は、総合病院を希望する方が多いと思いますが、重心看護領域でも看護の基本は学べますし、個々の利用者さんとしっかり向き合いながら、その方の人生に寄り添える看護が行えます。自分にゆとりを持ちながら働ける環境に満足しています。

病院情報