これらの国家試験の現状を踏まえ、1年間の国試対策のスケジュールを提案します。参考にしてみてください。
過去問や模試を解く場合、ただ繰り返すだけではなく、なぜ○なのかなぜ× なのかなど、正解肢・誤肢をよく吟味した上で、何が問われている問題なのかを考える練習をしておくと良いでしょう。
例えば、先ほど例に挙げた第107 回【午前問題8】(必修問題)ですが、ただ、「高音域における聴力が低下する、が正解だ」と覚えるのではなく、「なぜ、高音域が低下するのか?」「じゃ、高齢者の人は、どういう声が聞きとりやすいんだろう?」「高齢者の聴覚には、そのほかにも変化が起きるのでは?× 選択肢について調べてみよう!」など思いを巡らすことが大切です。また、老年実習や在宅実習で、実際にその知識を生かした経験することで、より記憶が強化されるのです。
各論実習では、事前学習や看護計画を立てると思います。その際に、担当患者さまの疾患について詳しく調べますが、それを国試対策と連動させていきましょう。たとえば、成人慢性期の実習で「糖尿病」の患者さまを担当することになった場合、事前学習の後で、国家試験の過去問から「糖尿病」についてどんな出題がされているのかを確認します。そうすることによって、実習中どんなポイントに注意すべきか、どんな看護が必要になるかがわかると思います。実習が終わってから、事前に調べた過去問を解くことで、事前学習や実習中に身についた知識を国試連動させていくことができるのです。
また、近年の基礎看護学の問題は、実習中にみなさんが体験することが多い看護や技術について問われています。実習で患者さまの看護やケアを行う時、エビデンスをしっかり把握し、それを患者さまに説明できるくらい理解した上で、安全安楽な看護・ケアをおこなっていきましょう。これも、国試対策につながっていきます!
監修/株式会社医教 国家試験対策チーム