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利用者さんの人生に寄り添えることが重症心身障害児者看護の魅力
2021 年入職 1 病棟( 脳性麻痺、知的障害、てんかん) 上村 愛美さん
大学の社会福祉学部で社会福祉士と介護福祉士の資格を取得しましたが、介護を学ぶなかで、疾患を抱えている患者さんが多いことを知り、医療や看護の知識があれば対象者の理解が深まると思い、東京都立北多摩看護専門学校に進学し、看護師を目指しました。
実習病院では業務に追われることが大半だったため、当センターに来て個々の利用者さんとかかわれることに魅力を感じ、ここで働きたいという思いに至りました。
新卒で専門の施設で働くことに不安もありましたが、療育領域を目指す方との情報交換や、実習の際にどのスタッフからも丁寧な指導を受けられ不安が軽減されたことも決め手となりました。
入職後配属された1病棟では、高校生から50代までの幅広い年齢層で脳性麻痺、知的障害、てんかんなどの疾患の方をケアしています。日々の業務は健康観察、経管栄養などの医療的処置、入浴介助、排泄ケアなどの生活面をサポートしています。現場では疾患により変形のある方への援助や、意思疎通が難しい方に対しては、表情の変化を読み取る観察力が求められます。日常業務が終わると利用者さんと本を読んだり、マッサージを行うなど、利用者さんとじっくりかかわっています。
看護を行う上で心掛けていることは、観察を行う際には必ず名前を呼んで挨拶することです。表情を見て声掛けを行うことで、目線を合わせてくれたり、名前を呼んでくれることもあります。緊張している利用者さんにマッサージなどを行った結果、ホとして穏やかな表情が見られるときに喜びを感じます。
ひとは、一様でなく多様性を持っています。『私』が常識と思っていることも他の人からみると非常識かもしれません。それは、特に外国の方であればそう感じることも多いと思います。他者の考えや価値観を受け入れることは、とても大切な事と思っています。多様性を受け入れ患者さんは『生活するひと』であるという思いを大切にして多職種との連携や自己の看護が実践できる場づくりをしています。そのことが思いやりを持った看護に繋がると思っています。ともに看護をしていきましょう。