私は前職でセラピストとしてマッサージサロンで勤務していました。そこで乳がんを患っているお客様が来店されたことがあり、身体が辛いから少しでも楽にしてほしいとマッサージを希望されましたが、安全性が保証できないという会社の判断でお断りするという悔しい経験をしました。お客様の悲しむお顔が今でも忘れられず、そこから、いつか自分の知識と技術で、乳がん患者さんの力になりたいと看護師を志すようになりました。当院は、乳がん治療を行う乳腺科があり、また乳がん治療後などに発症するリンパ浮腫の治療室があります。これまで経験してきたマッサージの技術や、乳がん患者さんの力になりたいという思いを活かすことができると考え、当院に入職を決めました。
まず最初に、乳腺科があること、そしてリンパ浮腫治療を行っている病院であることです。私は今後、医療リンパドレナージの資格を取得し、乳がんのなかでもリンパ浮腫のケアを専門的に対応することができる看護師を目指したいと考えていたため、この点を一番重視しました。次に、長く続けられ、続けたいと思える病院であることです。例えば、産休育休制度の取得率や、育児と仕事を両立できる環境や制度が整っていること、またその後もキャリアアップを目指すことができる環境であることです。私は、社会人経験を経て看護師を志し、結婚や出産、看護師としてのキャリアアップのどちらも諦めたくないという思いがあり、将来を見据えて様々な病院見学をさせていただきました。
[最終学年の前々年]
■8月
企業の合同就職説明会
■1月
企業の合同就職説明会
[最終学年の前年]
■5月
企業の就職ゼミ
■8月
大学病院の就職説明会、インターンシップ
■11月
他病院のインターンシップ
■12月
企業の合同就職説明会
■1月
がん研の資料請求
■2月
国立がん研究センターのインターンシップ
■3月
がん研オンライン説明会
[最終学年]
■4月
採用試験
■5月
内定
■2月
国家試験
1年目は、知識も技術も未熟なところからのスタートであるため、患者さんへ安全安楽な看護が提供できていないのではないかと落ち込むことも多く、そこが苦労した点です。当院の看護師は志が高く、先輩達の質の高い看護を間近で見ていたため、自分のできていない部分ばかりに注目してしまっていました。そんな時、先輩から、できている部分や成功した日の振り返りこそ大事であることを教えてもらい、考え方を変えることができました。1年目でも、できることを一生懸命に行い、患者さんへの共感や傾聴、心を寄せることを意識していると、患者さんから「あなたに本当に感謝している」「あなたに聞いてもらえてよかった」とお声をいただけることもあり、仕事のやりがいにつながっています。
当院では、まず最初に採血技術を1日かけて習得する研修があります。全体で研修をした後は、病棟にて先輩の指導の下練習を繰り返し、合格をしてから患者さんに実施します。自立になるまで先輩が見守り、一緒に振り返り、段階を経て技術の習得を目指すことができます。その過程でナーシングスキルという学習システムを用いて、動画とマニュアルがいつでも確認できるため、新しい技術を習得する際には、とても役に立っています。
■4月
☆入職☆
・看護部採用者オリエンテーション
・看護技術研修「患者誤認防止策、薬剤ミキシング、輸液管理、静脈血採血、血糖測定、皮下注射」
■5月
・輸液ポンプ管理/T-PAS研修
■6月
・手術療法/フィジカルイグザミネーション
・乳腺外科病棟勉強会
■7月
・静脈注射について/化学療法
・膀胱留置カテーテル/ポート針穿刺/静脈穿刺
・キネステティクス
■8月
・急変時の勉強会
■9月
・乳腺内科irAE勉強会
・肺障害に対する看護
■10月
・退院支援の勉強会
・専門看護コースがん性疼痛/化学療法/放射線療法の勉強会@
■11月
・スタートレベル研修C
・脳転移の患者の看護
・専門看護コースがん性疼痛/化学療法/放射線療法の勉強会A
■12月
・スタートレベル演習C
・終末期看護
・専門看護コースがん性疼痛/化学療法/放射線療法の勉強会B
■1月
・専門看護コースがん性疼痛/化学療法/放射線療法の勉強会C
■2月
・スタートレベル研修D
〒135-8550 東京都 東京都江東区有明3-8-31