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看護師を採用するにあたって、病院はどのような人材を求めているのでしょうか?また、入職してからの教育制度はどのような考えのもとに行われているのでしょうか?実際に採用に関わっている看護部長にお話を伺いました。
当院は付属や系列の養成施設がないため、日本全国から人材が集まってきます。そのため特定の学校の出身者に偏ることが一切ありません。それが特徴であり魅力のひとつになっています。
さまざまな人たちが結集して、一から虎の門病院というひとつの文化を創っているのです。こうした風土が根づいているので職種間の垣根もなく、院内では医師をはじめ職種の壁を超えた意見交換が活発に行われています。これはナースにとっていい環境ですが、同時に高度な知識や技術が求められることでもあります。
また、看護ケア量を客観的に測定するシステム(TNS)を独自に開発し1981年から導入しています。患者さんにとっては公平な看護が受けられ、ナースにとっては可能な限り公平な業務量となるよう努めた結果、患者さんも、ナースも満足できる環境づくりが実現しました。スタッフが喜びを感じ、働けることが「患者さん中心の看護」の提供につながると考えています。
個々のナースの看護実践能力を高めるため、看護教育部に専任ナースを配置して院内教育プログラムを企画・実施しています。
当院では入職後2年間を新人と位置づけています。1・2年目のプログラムの柱となるのが「新人コース」と「基礎コース」。
「新人コース」は、看護に必要な技術の研修に加え、自分を見つめ直す機会を設けています。自己分析し看護を振り返ることが、よりよいケアの提供につながっていくからです。
また「基礎コース」は、受験型のシステムで64項目の e-ラーニングテストと14項目の実技テストで構成され、自分の習得度を確認できる形を取っています。
そして、看護技術と知識を身につけた4年目以降は「プライマリ・ナーシング入門コース」に進み、実践の中から自己の課題を見つけることで、プライマリ・ナースとして成長していきます。こうした研修を通じて、本当の意味での「患者さん中心の看護」を学んでいくのです。
ナースの仕事は、人の生命にかかわる仕事です。その責任は重いものですが、臨床の現場でたくさんの患者さんと向き合って、看護の醍醐味を味わってほしいと思います。
そうした経験を積むことで、ナースとしてだけでなく人間としても成長できると考えています。そして何よりも大切なのは、自分の考えを自分の言葉で表現すること。これは私たちの望む人材像でもあります。
看護に限らず、論理的な思考はあらゆる場面で求められます。情報を分析し、実践し評価することを看護現場でしっかり学んでほしいと思います。それができて初めて患者さんを理解でき、私たちの目指す「患者さん中心の看護」の実践につながっていくのです。
仕事を続けていく中で、ときには落ち込んだり悩んだりすることもあると思いますが、私たちがしっかりサポートします。看護を通して、自分自身の成長を実感してください。
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